第6回 sumtcita : 項のタグ

目次

BAI類
PU類など
cu'e
FA類
発音 : l r

BAI類

Youtube : 第6回、 最初から

命題の中の項にタグがついていれば、項が出てくる順番に関係なく、項の役割が決まります。 例えば

flani tai lo cmalu gunse

という命題について考えてみましょう。

この命題の述語は {flani} という部分で、これは、簡単に言うと「笛だ」という意味になります。

この命題の項は1つだけで、 {tai lo cmalu gunse} 「小さいガチョウの形をした」という部分です。 この項には {tai} という、項のタグが付いています。 {tai} は項の直前に付いて、「その項が指すものに似た形で」 という意味の項の役割を与えます。 {tai} の後に続く {lo cmalu gunse} という項は、「小さいガチョウ」を指します。 ですから、 {tai lo cmalu gunse} というタグ付きの項は「小さいガチョウに似た形で」という意味になります。

この命題全体は「小さいガチョウの形をした笛だ」という意味になります(イタリア語のボローニャ (Bologna) の方言で、 小さいガチョウのことを ucareina というそうですが、 オカリナという笛の名前は、そこから派生したそうです)。

この命題に出てきた {tai} というタグは、 BAI類という品詞に属する単語です。 BAI類の単語はすべて、項の直前に付くと、その項に項の役割を与えます。