第8回 galfi da lo brivla : 何かを内容語に変える

目次

項を内容語に変える
数を内容語に変える
命題を内容語に変える
発音 : g k x

項を内容語に変える

Youtube : 第8回、 最初から

前回、述語の基本的な構造として、3種類の表現がある、と申し上げました。 今回はそのうちの「述語以外の表現に特別な単語を付けて、内容語に変えたもの」について、考えましょう。

述語以外の表現といってもいろいろありますが、 最初に、命題の中の項となることができる表現を内容語に変えることを考えてみましょう。 例えば、

me la .arximedes. poi ca'o lo nu ke'a krixa zoi xy. εὕρηκα xy. ku lunbe je suksa bo klama mo'i to'o

ちょっと長い文ですが、これでも述語1個だけからなる命題です。 最初の {me} というのはME類という品詞に属する単語で、その後に続く1個の項を1個の内容語に変える働きがあります。

{me} が付いた項は内容語となりますから、これが命題の中の述語として使われる場合の、項の役割も定義されていて、「{me} の後に続く項が指すもの」という意味の項の役割を、命題の中の1番めの項に与えます。

今の例では、 {me} の後に続く {la .arximedes. poi ca'o lo nu ke'a krixa zoi xy. εὕρηκα xy. ku lunbe je suksa bo klama mo'i to'o} という部分全体が、「εὕρηκα と叫びながら裸で飛び出すアルキメデス」という意味の、1個の長い項となっています(項の中の構造については、また別の回でお話ししますから、今はわからなくても、大丈夫ですよ)。

これに {me} が付いて1個の内容語になり、これが述語として使われていますから、全体として「εὕρηκα と叫びながら裸で飛び出すアルキメデスだ」という意味の命題になります。

余談ですが、このアルキメデスの εὕρηκα の話は、作り話である可能性が高いようです。 命題について「疑わしい」という気持ちをあらわすときは、UI類の {.ia} とCAI類の {cu'i} から成る表現 {.iacu'i} を、文の最初につけましょう。

.iacu'i me la .arximedes. poi ca'o lo nu ke'a krixa zoi xy. εὕρηκα xy. ku lunbe je suksa bo klama mo'i to'o