ro や su'o 以外の数

Youtube : 第13回、 21分58秒から

これまでの例で使われている、 {su'o} 「少なくとも1つ」という数をあらわす機能語が、束縛変項であるKOhA1類の単語 {da} や {de} などに付くと、「議論領域の中に、項の指すものごとが少なくとも1つ存在する」ということを明言することになります。

逆に、「議論領域の中に、項の指すものごとが存在しない」ということを明言したい場合は、 {su'o} の代わりに、0という数をあらわす {no} という機能語を使います。

bu'u ti zo'u ro xanto no de se ponse

と言えば、「ここではどのゾウも0個のものが所有する」つまり「ここではどのゾウにも飼い主が存在しない」「全部野生のゾウだ」という意味になります。

また、 {su'o} の代わりに、1とか2とか、はっきりした数を使うと、 「議論領域の中に、ちょうどぴったりその数だけ存在する」という意味になります。

例えば、今度はゾウの頭数も変えてみましょうか。3という数をあらわす {ci} と、2という数をあらわす {re} という機能語を使いましょう。

bu'u ti zo'u ci xanto re de se ponse

「ここでは、ちょうど3頭のゾウのそれぞれを、ちょうど2個のものが所有する」つまり「ここでは、3頭のゾウそれぞれに、2人ずつ飼い主がいる」という意味になります。 ただし、それぞれのゾウの飼い主が、他のゾウの飼い主と別人であるのか、同一人物なのかということまでは、この文からはわかりません。 あるゾウの飼い主が別のゾウの飼い主と別人であるかどうかということを明言したい場合は、違う表現をすることになります。