GOI類

Youtube : 第12回、 5分56秒から

代入をする機能語 {goi} は、GOI類という品詞に属する単語です。GOI類には、項に項を繋げる働きがあります。

GOI類の単語である {pe} には、直前の項を直後の項によって何らかの関係で限定する働きがあります。 同じく、GOI類の単語 {po'e} には、直前の項が直後の項に属しているという関係をあらわす 働きがあります。 例えば

lo stizu pe lo pendo ge'u po'e lo trene

これは全体として1つの長い項となっていますが、細かく見ると {lo stizu} という項に {pe} と {po'e} で2つの項が繋がった形になっています。

[lo stizu 「椅子」pe lo pendo ge'u 「友だちの」] po'e lo trene 「列車に属している」

全体として「列車の中のともだちのシート」という、1つの長い項になります。

{pe lo pendo ge'u} という表現の最後に {ge'u} という機能語が出てきますが、これは「GOI類の単語が係る範囲はここまでだ」という区切りをあらわす機能語です。 {ge'u} は省略できることも多いのですが、今の例では省略できません。 どうしてかというと、GOI類は、項を一番近くの項に繋げるからです。 つまり、 {ge'u} を消してしまうと

lo stizu 「椅子」pe 「の」[lo pendo 「友達」 po'e lo trene 「列車に属する」]

{lo pendo po'e lo trene} という部分が、まず「列車に属する友達」という1つの項の塊になります。 それが {pe} という機能語で {lo stizu} に繋げられて、「[列車に属する友達]の椅子」という意味の項になります。 でも普通は、友達は列車の一部とは見なされませんね。 {po'e lo trene} というのが {lo stizu} の方に繋がるようにするためには、 {ge'u} で区切って {lo stizu pe lo pendo ge'u} 「友だちの椅子」という塊を作ってから、その全体に {po'e lo trene} が繋がるようにします。

注記

この講座では扱わない接続表現 {zi'e} を使って、 {pe} と {po'e} が並列に {lo stizu} に繋がるように表現することもできます: {lo stizu pe lo pendo zi'e po'e lo trene} 「友だちの、しかも列車に属している、椅子」

{zi'e} については、次節の注もご覧ください。