発音 : f v p b

Youtube : 第7回、 12分24秒から

f[f] [ɸ][f]は上の前歯を下唇に当てて、その隙間から息を吹いて出す無声摩擦音/ [ɸ]は唇を少し開けて、その隙間から息を吹いて出す無声摩擦音(ファフィフフェフォの子音)
v[v] [β][v]は[f]を有声音にしたもの/ [β]は[ɸ]を有声音にしたもの
p[p]唇の間で出す無声破裂音
b[b][p]を有声音にしたもの

{f} という音素には2種類の異音が許されています。話し手は、どちらの発音を選んでも構いません。

{v} という音素にも、 {f} の異音に対応する形で、2種類の異音があります。

{p} と {b} は、唇の間で出す破裂音で、異音はありません。 破裂音ですから、 [ɸ] や [β] と違って、唇が完全に閉じられる瞬間があります。 また、 {f} {v} という音素の発音は摩擦音ですから、息の続く限り長い子音を出すことができますが、{p} {b} という音素の発音は瞬間的な子音です。

では、4つの音素 {f} {v} {p} {b} を含む単語をいくつか発音してみましょう。

fipfepri (魚の呼吸器、普通はエラ、肺魚の場合はその肺も。 両生類などのエラも含めて、水中の呼吸器一般を指すには {jacyfepri} 「水の呼吸器」という単語がある。)

pavypavmasti (11月、グレゴリオ暦でなくても良い)

velbevri (運送の出発地点、搬出場所)

{pavypavmasti} という音素列の中で、最初の {pav} と2番めの {pav} との間には、 {y} という区切りの音素が入っています。 これは、ロジバンの音素列の規則として、 無声音と、 {m} {n} {l} {r} 以外の有声音とが、隣り合ってはいけないと決められているからです。 これは発音しにくい組み合わせを排除するための規則の1つなのですが、 この規則に従うようにするために、 {v} と {p} の間を {y} で区切る必要があるわけです。