ロジバンの音素には、6つの母音があります。 この節では、そのうちの5つの母音をご紹介します。
i | [i] | 唇を横に広げる |
e | [ɛ], [e] | [e] (ちょっと [i] に近い)から、 [ɛ] (ちょっと [a] に近い)まで |
a | [a], [ɑ] | [a] (口の中の前の方で音を出す)から [ɑ] (少し舌を引っ込めて、口の中の後ろの方で音を出す)まで |
o | [o], [ɔ] | [o] (ちょっと [u] に近い)から、 [ɔ] (ちょっと [ɑ] に近い)まで |
u | [u] | 唇を前に細く突き出す |
これらの音素を含む単語の発音を練習しましょう。
pinka (コメント)
selsa'a (歌)
ckusro (図書館)
benji (送る)
lojbo (ロジバン的)
アクセントにも注意しましょう。 以上の5つの単語では、 最後から2番目の音節に、強いアクセントがあります。 これは、「単独で述語になれる単語」の特徴です。 「述語」というものについては、第4回以降で勉強しますから、今はわからなくても大丈夫です。 ここではさしあたり、「単独で意味が通じる単語」と解釈していただいても構いません。
このような強弱アクセントの位置は、重要です。 「構文に曖昧性がない」ということはロジバンの大きな特徴なのですが、このことを実現させるためには、まず「単語の区切りに曖昧性がない」ということが重要です。 そして、ロジバンの文法の中で、単語の区切りの曖昧性を無くす働きをする規則は、大きく分けると2種類あります。つまり
音素の並べ方の規則、および
強弱アクセントの規則
です。これによって単語の区切りの曖昧性を無くすのですから、アクセントは正しくはっきりと発音しましょう。 強弱をつけるのが難しい場合は、強いアクセントのところをちょっと長めに発音してみてください。
ロジバンの音素列をASCII文字列であらわすときは、単語と単語の間にスペースを入れて書けば、アクセントを明記する必要はありません。 スペースを使わないで書く場合や、アクセントを明記したい場合には、アクセントのある部分を大文字で書くのが一般的です。